海外でのうちわの歴史と利用方法を解説!
うちわは、日本でよく使われるイメージがあり、海外でうちわを使っているイメージはないかもしれません。しかし、うちわは海外でも様々な方法で利用されており、日本ではなかなか思いつかないような活用方法もあります。
このコラムでは、うちわの歴史を紐解きながら、日本や海外でのうちわの利用方法について紹介します。
目次
- ≫ 日本でのうちわの歴史
- ≫ 海外の絵画におけるうちわの役割
- ≫ 海外でのうちわの使われ方
- ≫ まとめ
日本でのうちわの歴史
うちわは、古墳時代に中国より伝わったとされます。当時のうちわは現在のものよりももっと柄が長く、「翳(さしは・さしば)」と呼ばれていました。扇子に使われる「扇」という字は、かつてはうちわのことを指していたそうです。このことから、扇子よりもうちわのほうが歴史が長いといえます。
海外の絵画におけるうちわの役割
うちわは海外、特に西洋ではあまり利用されていないというイメージがあるのではないでしょうか。
しかし、西洋美術の世界ではうちわが登場した絵画がみられます。19世紀後半には、日本文化が注目されて画家たちに影響を与えた「ジャポニズム」とよばれる現象がみられました。この時代の有名画家の絵にうちわが登場しています。海外の人にとって、うちわは日本の代表的なアイテムというイメージが根付いていることが考えられます。
たとえば、ホイッスラーの「磁器の国の姫君」、モネの「ラ・ジャポネーズ」、マネの「団扇と夫人」、ルノワールの「団扇を持つ少女」などがあります。絵の人物にうちわを持たせたり、背景にうちわを貼ったりといった使い方で、うちわをモチーフにした絵を仕上げています。
背後にぺたぺたとうちわを貼るという使い方がされた絵が多いことから、西洋画の中ではうちわは扇ぐための道具というよりも、装飾的な使われ方がされやすいといえます。
海外でのうちわの使われ方
現代の海外で、うちわはどのように使われているのでしょうか。
ジャポニズムの時代に日本の代表的なアイテムとしてうちわが描かれた絵が多かったことから、現在でも日本のお土産として人気があることが多いです。
また、海外の方も楽しむことができるうちわ作り体験イベントも開催されていることがあります。
和柄を使ったうちわや漢字を入れたうちわ、竹で作られたうちわなど、日本のイメージと結びつきやすいデザインを作ると、日本のお土産として喜んでもらえる可能性もあるでしょう。
まとめ
日本では主に庶民の道具として親しまれてきたうちわは、海外では絵画の題材やお土産といった形で、「日本らしいアイテム」として親しまれています。うちわを手に持つだけではなく、壁に貼り付けて装飾品として楽しむのも海外特有の楽しみ方といえるでしょう。日本と海外のうちわの違いを比べて、様々な使い方やデザインを楽しんでみてください。