軍配うちわとは?戦国時代でも使われた防具を紹介

うちわが江戸時代に庶民のもとへ広く広まる前、戦国時代ではいわゆる「軍配うちわ」とよばれる防具が大活躍していました。特に有名なものの一つが、武田信玄が手にしていた軍配うちわです。戦国時代ではうちわはどのように活躍していたのか見ていきましょう。
目次
軍配うちわとは

軍配うちわは、戦国時代の武将の間で軍を指揮したり、勝負を占ったりするための、ひょうたん型をしたうちわです。現代の大相撲では行事が掲げるうちわとしても親しまれています。
軍配うちわの素材は主に漆で塗られた皮、木。柄は鉄でできていたといわれています。
武田信玄が使った軍配うちわ

武田信玄は、軍配うちわを持った戦国武将として絵画や彫像で表現されることがあります。
武田信玄といえば、上杉謙信との戦いの場面をイメージするかもしれません。
上杉謙信が、宿敵である武田信玄を討つために馬上から斬りかかった際、武田信玄がうちわを使って上杉謙信の刀を受けたといわれています。
この時信玄が手にしていたうちわも「軍配うちわ」といわれるものです。
この時代のうちわは戦国武将が軍を指揮するために使用されることが多く、武田信玄も自分の軍隊をまとめるために軍配うちわを持っていたといわれています。
占いにも使われた軍配うちわ

軍配うちわには占いに関しての記載がみられたそうです。
戦国時代では、戦に向かう前に、武将たちが陰陽、方位方角、天文などを用いて勝負を占ったといわれています。軍配うちわにはそれらのものが箔押しされていました。
また、うちわには霊的なものを呼び寄せる力があるとされ、悪鬼退散など神事にも使われた歴史があるそうです。このことも、戦に採用された理由と考えられています。
このように、戦国時代に使われた軍配うちわには、軍隊を指揮したり、戦の勝敗について占ったりする目的があったといわれています。現代で使われるうちわとは異なる使い方も知って、うちわの歴史や形状を調べるのも興味深いかもしれません。
※弊社では軍配うちわおよび軍配うちわに近い形状のうちわを取り扱っておりませんので、予めご了承ください。